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発案第5号 ブラッドパッチ療法の保険適用及び脳脊髄液減少症の診断・治療の推進を求める意見書

議決年月日
平成25年3月15日
議決結果
(各会派の態度)
原案可決
自民党議員団 賛成
公明党議員団 賛成
みなと政策クラブ 賛成
共産党議員団 賛成
みんなの党 賛成
一人の声 賛成

本文

 脳脊髄液減少症とは、交通事故、スポーツ外傷、落下事故、暴力等、頭頸部や全身への衝撃により、脳脊髄液が漏れ続け、頭痛、首・背中の痛み、腰痛、めまい、吐き気、視力低下、耳鳴り、思考力低下等のさまざまな症状が複合的に発症する疾病と言われています。
 医療現場においては、このような症状の原因が特定されない場合が多く、患者は「怠け病」あるいは「精神的なもの」と判断されることもありました。
 平成23年度の厚生労働省研究班による「脳脊髄液減少症の診断・治療の確立に関する研究」の報告書に、「交通事故を含め外傷による脳脊髄液の漏れは決して稀ではない」と記され、外傷による髄液漏れはあり得ないとの医学界の常識を覆す結果となっています。
 脳脊髄液減少症の一部である「脳脊髄液漏出症」の画像診断基準が定められ、平成24年5月には、治療法である硬膜外自家血注入療法(いわゆるブラッドパッチ療法)が「先進医療」として承認されました。しかし、ブラッドパッチ療法の有用性が認められつつも、保険適用外であり、診断・治療基準も定まっていません。
 また、平成26年度の保険適用を目指し、ブラッドパッチ療法の治療基準作りが開始されましたが、脳脊髄液減少症患者の約8割は「脳脊髄液漏出症」の診断基準には該当しないため、脳脊髄液減少症の周辺病態の解明に大きな期待が寄せられています。
 よって、港区議会は政府に対し、次の事項の早急な対応を強く求めるものです。
 
 1  ブラッドパッチ療法の治療基準を速やかに定め、保険適用にすること。
 2  「脳脊髄液減少症の診断・治療の確立に関する研究」を平成25年度以降も継続し、「診療ガイドライン」の早期作成とともに、子どもに特化した研究及び周辺病態の解明を行なうこと。
 3  脳脊髄液減少症の実態調査を実施し、患者・家族に対する相談及び支援体制を確立すること。
 4  ブラッドパッチ療法に関する「先進医療」認定施設を各都道府県に設けること。

 以上、地方自治法第99条の規定に基づき意見書を提出いたします。

平成25年3月15日
                           港区議会議長 菅野 弘一

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
文部科学大臣
厚生労働大臣
国土交通大臣 あて

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