発案18第13号 協働会館(旧芝浦見番)の現地保存と利活用に関する意見書
東京都港区芝浦一丁目に所在する協働会館は、昭和11年に建てられた百畳敷の大広間を持つ近代和風建築であり、 花柳界における伝統芸能を継承する見番として都内に唯一残された貴重な建物です。
しかしながら、現状では建物は閉鎖され、建物や土地の将来的な利活用方針も留保されたままとなっています。
現在、芝浦・海岸地区では、芝浦運河ルネッサンス協議会などによる地域を挙げての運河を活かしたまちづくりを目指し、 住民がさまざまな地域活動に取り組んでおり、その中において協働会館は、地域の要としての大切な建物です。
また、協働会館の現地保存と利活用は、東京の港湾・湾岸地域の歴史や文化に新たな視点を提起し、 急激に減少する木造建築物とそれを支える伝統的な木造建築技術を次世代に継承するなど、一地域の活性化を越えた意義深いものであります。
よって港区議会は、東京都に対し協働会館を現地に残し、木造建築の持つ本来の良さを活かした貴重な文化的遺産を継承する施設として、 また、地域活動や交流の拠点として地域住民その他の市民の利活用に努めるよう強く求めるものです。
右、地方自治法第99条の規定に基づき意見書を提出いたします。
平成18年6月23日
港区議会議長 岸田 東三
東京都知事 あて