発案19第17号 年金問題を国の責任において早期に解決することを求める意見書
わが国の公的年金制度は、国民年金、厚生年金及び共済組合年金等で構成され、終身にわたり老後生活を経済面で保障することが求められています。
しかしながら、五千万件を超える年金記録が「宙に浮き」、受給権消滅や年金減額の原因となっている年金問題は、公的年金に対する国民の信頼を揺るがす深刻な問題となっています。
今回の問題は、保険料を納めてきた国民には何ら非はなく、ひとえに国に責任があることは言うまでもありません。 厚生労働省は、「宙に浮いた」年金記録の問題を十分に把握してきたにもかかわらず、抜本的な対策をとらなかったばかりか、国民年金については、問題解決に必要な台帳まで廃棄してしまったのです。 政府の責任はきわめて重大です。
政府は、問題の全容を国民の前に明らかにするとともに、国民すべての年金受給権を確保するためにあらゆる手段を講じるべきです。
よって、港区議会は政府が、以下の点を直ちに実施することを求めるものです。
一 無年金者も含め、すべての加入者について調査すること。
一 「宙に浮いた」年金記録の情報を、加入者と思われる人に提供し、国の責任で問題の解決を図ること。
一 年金記録が消失している被害者について、状況証拠等で救済措置をとること。
一 身近な窓口で相談できるよう特別の体制を、国の責任で直ちにとること。
右、地方自治法第99条の規定に基づき意見書を提出いたします。
平成19年6月22日
港区議会議長 井筒 宣弘
厚生労働大臣 あて