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令和2年第3回定例会
令和2年9月11日 (本会議)
一般質問 風見 利男(共産党議員団)
1 羽田新飛行ルートの撤回を国に求めることについて
⑴ 羽田低空飛行ルートの撤回を国に求めることについて
8月22日、「みなとの空を守る会」が羽田新飛行ルート撤回を求める宣伝行動を行いました。通りかかった住民は「マンションに住んでいるが、手を伸ばせば飛行機に届きそう。本当に怖い」。国土交通大臣あての「低空飛行中止を求める署名」を、「自分の周りの人にも訴えたい」と署名用紙を50枚持ち帰る人も。航路下の住民の怒りは我慢の限界です。
ジェット燃料を使用する航空機の排出ガスが人体に及ぼす影響について訴えがあり「大型機一機分の排出ガスは乗用車2,500台分に相当する。」「航空機の排出ガスは粒子が細かく肺や気管支に入りやすい」というショッキングなものでした。WHOによると、大気汚染による最も一般的な死因は肺がんなど呼吸器や心臓血管の疾患だと言われています。
だから人が住む町の上空を旅客機が飛ぶべきではありません。羽田低空飛行ルートを撤回するよう、国に要請すること。
⑵ 騒音測定について
ア 港区独自で5月25日から6月23日まで、本村小学校と高陵中学校で騒音測定を実施した結果を見ると最高値は79.3㏈です。換気のために窓を開けることが当たり前になり、自宅でのテレワークが増えている中、航路下では「キ〜ンという耳を貫く金属音が耳から離れず、ノイローゼになりそうだ」と健康被害の一歩手前で深刻な現状です。この間、港区には214件もの苦情や問い合わせが来ています。港区独自で騒音測定を継続すること。
イ 国土交通省が高輪台小学校の屋上に騒音計を設置していますが、何カ月もたってからの公表。騒音の測定結果は平均値の公表にとどまっています。国土交通省に対して高輪台小学校の騒音測定結果の公表は、タイムラグなく行うこと。また、平均値のみではなく最大値、測定回数も公表するよう要請すること。
⑶ その他
2 異常気象から生命と地球環境を守ることについて
⑴ 区民、事業者に極めて深刻な異常気象の実態を知ってもらうために、港区も「気候非常事態宣言」を行うことについて
各地で猛暑、熱帯夜が続くという異常気象が続いています。産業革命前に比べて世界の平均気温上昇を「1.5度以内」に抑えることは、人類共通の死活的な急務となっています。異常気象が続く中、2050年CO2排出実質ゼロ(ゼロカーボンシティ)にするために、世界で「気候非常事態宣言」をする自治体が増えています。日本では長野県や神奈川県、長崎県壱岐市など全国で2県、36地方自治体が宣言をしています。世界では、2019年10月現在20カ国1,200の自治体が「気候非常事態宣言」をしています。港区も「気候非常事態宣言」を行うこと。
⑵ その他
3 子どもたちを受動喫煙から守る対策について
⑴ 通学路にある4カ所の指定喫煙場所を、大至急閉鎖することについて
東京都は、「子どもを受動喫煙から守る条例」を制定し、「子どもを受動喫煙から守るための措置を講ずる」としています。港区は、みなとタバコルールで公共の場所での喫煙を禁止する一方、指定喫煙場所での喫煙は容認しています。通学路の路上に4カ所の指定喫煙場所があります。大至急閉鎖すること。
⑵ その他
4 外で仕事をする職員の健康管理について
⑴ 猛暑の中、外で仕事をする職員に対し、熱中症対策用の冷感グッズを支給することについて
連日の猛暑、最高気温を更新するという異常気象が続いています。こういう中、清掃の収集職員、土木の職員、環境課の監視・指導などの職員は外の作業を余儀なくされています。新型コロナウイルス感染症の予防のためマスクを着用しているため、なおさら熱中症の危険があります。猛暑の中、外で仕事をする職員に対し、熱中症対策用の冷感グッズを支給すること。
⑵ その他
5 都営青山北町アパート(通称:北3団地)の跡地の開発について
ア 第2回定例会でURが計画する都営住宅跡地(14号棟〜24号棟)と青山通りとの 一体開発問題を取り上げました。小池都政は、都営住宅の建て替えにあたっては高層化・集約化し、生み出した土地を民間開発に提供。北3団地の場合、完成した都営住宅は従来の戸数を半分に削減、民間に提供した土地には25階建ての高層建物で、高級マンション(229戸)、サービス付き高齢者向け住宅(49戸)などです。超高級マンションの家賃は、専有面積142.21uで月額140万円。サービス付き高齢者住宅(ツクイ・ののあおやま)の利用料は、食事なしで月額76万1千円と超高額です。都有地を民間に提供した結果です。区長は第2回定例会で、こういう実態を知ったうえで答弁されたのか、明らかにしていただきたい。
イ URが計画する都営住宅跡地(14号棟〜24号棟)の開発も「クラス青山」と同様な開発が予想されます。都有地は都民のために使う、当たり前の活用を要請すること。
ウ その他
6 学校給食の無償化について
ア 私たちは、国の責任で学校給食は無償にすべきと考えています。しかし、国が実施するのを待つのではなく、各地方自治体で実施し、国に実施を迫っていくことも重要と考えています。
今、日本の実に7人に1人の子どもが貧困といわれています。日本はOECD加盟の35カ国中の9番目というひどい状況です。学校給食費を無償にすることで、子育て世帯への大きな支援策になります。学校関係者の事務負担の軽減にもなります。学校給食費を無償にすること。
イ その他
7 学校給食費の公会計について
⑴ 学校給食費の公会計化を急いで実施することについて
文部科学省は、2019年7月31日、「学校給食費等の徴収に関する公会計化等の推進について」との通知を、各都道府県知事や指定都市市長、教育委員会に行いました。「学校給食費徴収・管理に関するガイドライン」によると、@教員の負担軽減、A保護者の利便性の向上、B徴収・管理業務の向上、C透明性の向上、不正の防止、D公平性の確保、E給食費の安定的な実施・充実が図られるとしています。
今教育現場は、新型コロナウイルス感染症対策をしながら教育を進めることと併せて新型コロナウイルス感染症による影響から児童生徒の精神的な支え・相談にも対応しなければなりません。先生方の負担軽減は待ったなしの課題です。学校給食費の公会計化を急いで実施すること。
⑵ その他
8 三田一丁目にある旧東京簡易保険支局の保存と、港区指定有形文化財の指定について
ア 真ん中のエントランス部分を残して解体が終わっています。(仮称)三田一丁目計画環境影響調査書案によれば、「既存建築物のエントランス付近のファサードを一部保存・再生することにより、綱町三井倶楽部と対をなす街並みを保存継承し、…」とあります。
事業者任せにせず、どういう形で保存・再生されるのか、エントランス部分の保存について、一般社団法人日本建築学会など専門家の意見を聞き、区として必要な意見・助言を行うこと。
イ 港区指定有形文化財の指定ができないのか検討すること。
ウ その他
9 その他